設計レシピ!設計の弱点・・・
週末になりましたので、
YAMATOの家の設計としてちょっとマニアックな内容でお送りする
設計レシピをご紹介させていただきます。
今週末は「設計の弱点・・・」
弱点を自ら発信するのもどうかとおもいますが、
大学を卒業後、こうも長く設計をやっていても
これはやっぱり設計として難しいなと思うことがあります。
その1つが、
設計は細かな細部まで想像しきれない!
もちろん詳細図などを書くので細部の検討はしています。
原寸大で図面を書くことももちろんあります。
でも微妙に図面では隠れてしまう部分がどうやってもあります。
現場を見たときに「アッ!!」と思う場所が。
これは実物を作っている時にでなければわかりえない部分です。
東京で設計事務所でマンションや店舗、医療系なども図面で書きましたが、
設計が書く図面はあくまでも「図面」であり、
マンションなどを施工する施工会社は監督が「施工図」を書きます。
設計事務所には「施工図のチェック」というのも大事な仕事としてありました。
施工図は施工する前に書かれる本当に細かな情報が盛沢山。
これを書いてもやはり微妙な場所がでるくらいです。
これは設計の弱点。
設計をやっている人間は「図面」は書けるけれども、
「施工詳細」「職人さんのくせ」「細部工程」の全部がわかっているわけではない。
なのでどうやっても表現しきれていない場所がある。
これは現場監督の方がよくわかっている部分で
だからこそ現場監督がというポジションが大事。
もう1つの弱点としては、
重さの認識の欠如・・・
家を作り上げているものには「質量」が絶対にあります。
それは設計でもわかっています。
ただ・・・図面を書きながらこれはどのくらいの重さになるのか・・・
そこまで詳細に頭にいれているわけではないのです。
ある程度の感覚で図面を書いてしまう。
そうすると・・・
こういう場面に自分でぶつかるんです。
階段を棟梁が作り上げていました。
その時に、私がちょうど現場へ・・・
「あっ!峯田君か~、じゃあ無理だ!!」
何を求められていたかというと、この階段を持ち上げること。
「私では無理ですかね」
「絶対に無理、かなりの重さがあるからね。
でも図面がそうなっていたからしょうがないね」
はい!図面通りに作ったら力自慢が2人がいないと持ち上げられなくなる。
ちょうど現場監督の哲生さんが近くにいたので応援を頼む。
峯田はただ、すこしずらすときに手伝う程度。
無事に階段も設置できました。
これが設計の弱点。
図面を書くのはいいけど、棟梁1人ではどうしようもない重さのものを
作り上げてしまう・・・
重量を考えればいいじゃんと思いますよね?
そうすると見た目がわるくなったりするんです。
見た目、機能、施工性、コストの全てが出来ればいいのですが、
そうもいかない時があるんですよ!
設計の言い訳ですけどね・・・
ということで、今週は設計の弱点という点をご紹介させていただきました。
皆さんの家づくりにはあまり関係ないかな・・
YAMATOの家 峯田
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2021/11/13