デザインの難しさ
昨日のコンビニで出会った出来事で、
デザインの難しさを感じる場面がありました。
デザインと一言で言っても
ファッション、インテリア、家電、WEB、
そして注文住宅。
1つ1つは違いますが、ベースとなるものもあります。
その1つに「アフォーダンス」という考えもあります。
大学時代に私が取り組んだ卒業研究のベースが
この「アフォーダンス」という考えでした。
そして「能動的と受動的から導き出される商店街の活性化の可能性」
という内容で1年かけて卒業設計と論文をまとめたのを
懐かしく思います。
アフォーダンスというのはアメリカの心理学者
ジェームス・J・ギブソンがと提唱した言葉で、
環境を探索することによって獲得することが出来る意味や価値。
え~っとこのあたりで頭の中がフリーズしてしまうかもしれませんね。
私自身もアフォーダンスそのものの勉強が今もなお続いているので、
どんなことかを伝えるのが難しいのですが、
これが一番わかりやすい例なのでご紹介させていただきます。
2枚の写真の「扉」をご覧ください。
よ~く見てください。
取っ手の色が違うのもありますが、
見た瞬間どちらが「ドア」で
どちらが「引戸」かわかりましたか?
それがわかりやすい部分でのアフォーダンスです。
誰かにドアノブが付いていると「ドア」で
引手が付いていると「引戸」と教わったことがありますか?
経験だけその環境のもとに取っ手を探索した結果、
引戸とドアの見分けを行っているのです。
答えは上がドア(開き戸)で、下が引戸です。
これはデザインにとっても大事なことで、
形状や色なども含めて説明せずにも行為の可能性を
指し示すことを表現しています。
ただ、これは国籍や文化が違うと難しいのかも・・・
なぜこんなことを感じたか・・・
昨晩、自宅に帰りながらコンビニへ。
レジにはウイルス対策でビニルのシートが吊り下がっていました。
私はビニルシートを挟んで店員さんとやり取り。
これは誰に教わったわけでもなく私がアフォーダンスした結果。
ただ、私の住んでいる地域は日本以外の国籍の方も
割と多く住んでいる地域です。
会話からアジア圏のある国の方だと思いますが、
このビニルシートをまくって店員さんと話をしていました。
もしかしたら、日本で言う「のれん」のように思ったのかもしれません。
このお客さんがアフォーダンスした結果。
同じビニルシートだけど、可能性が多岐にわたっているデザインだったのかも。
デザインの難しさ。
人に伝える。伝えなくてもよいと感じられるデザイン。
いや~本当にデザインって奥が深いと感じる一場面でした。
YAMATOの家 峯田
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御殿場市駒門318-4
2020/06/03