傾きでなく、かたより・・・
昨年の傾きのニュースも、
行政からの処分が発表になりましたが、
私は「かたよりのない家」を・・・。
かたよりって?
デザインや取り組みではありません。
家の耐震性を確保するために
構造部材の配置を検討中です。
耐震性を確保するためには、
構造部材が沢山あればいい。
そんなことはありません。
バランスが重要なのです。
そのキーワードは
「重心」と「剛心」
重心は簡単に言うと
物体の中心で、こんなイメージです。
この図形が一番バランスがとれる点が
重心です。
つぎに「剛心」
家に配置されている構造部材の
強さの中心が剛心です。
この剛心は筋交いなど構造材を
どのように配置するかで変わってきます。
この写真のように
どちらも構造材の数は一緒です。
ではどちらも耐震性が一緒か・・・
違います!!
地震などの力を受けた時は
重心にもっとも強い力が働きます。
っということは、
その点に構造部材の中心となる
剛心が配置されると、
地震にもっとも強く耐える
=耐震性を確保できる。
先ほどの図形に
「重心」と「剛心」を重ね合わせると・・・
パターンAでは
「重心」と「剛心」がまったく同じ。
パターンBでは「ずれ」が生じています。
これが「かたより」
私にとって重要な「偏心率」になります。
建築基準法では偏心率が0.3以下
推奨値として0.15以下です。
オーナー様こだわりの家。
正方形でもない注文住宅。
間取りもデザインも考慮して・・・
そして耐震性も確保して・・・
建築基準法の1/15の
0.02という判定になりました。
そのこだわりの家がこちら。
構造計算も終わり、まもなく着工。
たのしみ!!
2016/01/15