監督のみえない努力の賜物
まずはこの写真を見てもらいたいと思います。
コンクリート打ちっぱなし仕上げの建物。
そこにコンクリートの階段。
ステンレスで作られた手摺。
良い空間だったので写真に収めてきました。
でも、この空間を創り上げているコンクリートの仕上がり。
そこには実は現場監督のとてもすごい努力があるんです。
なにか?
それは「型枠の割付」と「Pコン(ピーコン)の跡」です。
まず型枠の割付とは?
コンクリートを流し込むためには「枠」が必要です。
それが型枠です。
この型枠もコンクリート打ちっぱなしだとかなり大変。
よ~く写真を見てください。
縦に筋が見えています。
この筋が美しく見えるように
どこを基準とするかなど型枠のサイズや設置場所を
決定するのが「型枠の割付」です。
そしてその型枠を固定する金物の中に
「Pコン」と呼ばれるものがあります。
2枚の型枠を一定の幅で固定するために使う金物の1つです。
この写真の型枠にくっついている白い物がPコンです。
通常はコンクリートを施工した後にタイルなどで
その上から隠してしまうのですが、
コンクリート打ちっぱなしだとこれがそもそもデザイン。
そう「Pコンの跡」がとても大切な空間要素。
設置する場所を型枠の割付と検討します。
施行とデザイン。
この建物を管理した現場監督もかなり苦労した様子が
目に浮かびました。
おそらくかなり細かい建築士さんがいたんだろうな。
でもだからこそ完成しているこの建物に敬意。
やっぱり美しい物が完成するには
たくさんの苦労があるんですね。
ちょっと監督と言う職についてのご紹介でした。
2017/12/26